狼と香辛料 太陽の金貨(下)

狼と香辛料〈16〉太陽の金貨〈下〉 (電撃文庫)
 当初は剣も魔法も出てこないファンタジーと言う謳い文句で、商いに焦点を当てた一風変わった小説と注目を集めたこの作品、アニメ化もされましたが、電撃小説大賞・銀賞受賞から5年、ついに最終章です。
 前巻の強烈な引きで下巻を待ちに待ちましたが、もう、表紙のホロの笑顔で全てOKかと。ロレンスは相変わらずお姫様属性ですし、二転三転する物語は先が読めずハラハラしっ放しでした。行商人ロレンスの視点を中心に商いを軸にした物語と、ホロとロレンスの絶妙な関係、最初から最後までほとんどぶれずに書ききってくれたことに敬意と感謝を。
 これで終わりか寂しいなと思っていた矢先に、あとがきに後日譚と短編をまとめて夏頃刊行予定との一文が。後日譚は温泉話なのか?エピローグなのか?非常に楽しみです。